連日の熱戦が続く大相撲。
どの取り組みも見応えがあり、見逃し厳禁という感じです。
さてそんな大相撲で力士が必ず着用しているものが「まわし」です。
そのまわしの下につけるものって何かご存知ですか?
気になって調査したところ、意外な事実が判明しました。
「まさかそんなことになっていたとは」という感じです。
ぜひ最後までご覧ください。
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まわしの下につけるものは何?ルールが変更される可能性はある?
「大相撲の力士がまわしの下につけるものは何か?」とても気になったので調べてみました。
その結果分かったことは「まわしの下には何もつけていない」という事実です。
これには驚愕しました。
日本人の私でもそうなのですから、外国人にとっては信じられない、まさに「アンビリバボー」なことでしょう。
なぜ何もつけないのでしょうか?
そこには相撲の発祥が関わってきます。
相撲のルーツとなる競技が史実に初めて登場したのは、今から約1300年前のことです。
その当時はまだまわしというものは存在していませんでしたので、代わりにふんどしを使っていました。
この競技葉シンプルに言えば「男同士が武器を使わず、己の肉体だけを使って勝負する」というものです。
そのため、お互いが武器を隠し持っていないことを証明するために、ふんどしだけを着用していたのです。
この伝統が現代まで受け継がれ、大相撲の規定にも「まわし以外のものを着用してはならない」と明文化されているのです。
スポーツというものは時代と共にルールも常に変更されていくのが普通です。
しかし大相撲はスポーツではなく「神事」です。
そして「国技」でもあります。
何よりも伝統を守ること重んじる競技なのです。
ですから、安易にルールを変えるということはしないのです。
もちろんこれは大相撲に限ったことです。
アマチュア相撲の場合は、まわしの下からスパッツなどを着用することは珍しくありません。
また近年ではアマチュア相撲の世界大会なども開催されていて、多くの外国人の方も参加しています。こういった国際大会でも、まわしの下にパンツなどを着用することがほとんどです。
よく「ふんどしを付けると身が引き締まる」という言葉を耳にします。
まわしの前身はふんどしです。
ということは、まわしを付けたときも、ふんどしと同じような感覚を味わうのではないでしょうか?
私は力士ではないので想像するしかありませんが。
裸の自分にまわしを付けることで、神とつながるような感覚を力士は、特に横綱などのトップは感じているような気がします。
もし大相撲がまわしの下に何かを着用することを認めてしまったら、力士の精神性は変わってくることでしょう。
ということは相撲の内容も変わってくる可能性があります。
つまり、たった布切れ一枚でも神と自分の間にかましてしまうことにより、神を感じられなくなる。
言い過ぎかもしれませんが、私はそう思っているのです。
大相撲がスポーツであれは、着用を認めるでしょう。
しかし大相撲は神事であるゆえに、頑なに古代の伝統を守っているということです。
つまり大相撲とアマチュア相撲は全くの別物だということです。
違うのは「神を感じるか」ということです。
そして、まわしだけをしている大相撲の力士でも、皆がそうだというわけではありません。
それは相撲に対する根底の捉え方が違うからです。
スポーツと捉えれば、ルールを守れば勝つ手段にはこだわらなくてもいいでしょう。しかし神事と捉えれば、ルールを守ったうえで、美しく勝たなくてはなりません。
美しくというのは「神に見られても恥ずかしくない内容」という意味です。
「横綱らしい」「横綱らしくない」というのは、つまりそういうことです。
日本人は神事として相撲に取り組んでいる力士を無意識に応援するようにできているのです。
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まわしが取れてしまった大相撲力士の取り組み
さてそんな神聖なる大相撲なのですが、過去に取り組み中にまわしが取れてしまったことはあるのでしょうか?
実はあります。
記録として残っているのは
- 1917年の「男嶌-友ノ山戦」
- 2000年の「朝ノ霧-千代白鵬戦」
この2例だけです。
長い大相撲の歴史の中でも、取り組み中にまわしが取れてしまうというのは、本当にめったに起こらないことなのです。
大げさではなく、確率的には「50年に一度」なのです。
ちなみに2000年の取り組みはNHKで中継していましたが、幸いにも画面に映ることはありませんでした。
その点に関しては本当によかったなと思います。
対戦相手のまわしをわざと取った場合でも勝ちになるの?
力士は自分のまわしが取れてしまうと「不浄負け」という反則になり、負けになってしまいます。
そうなると中には「それじゃあ、対戦相手のまわしをわざと外してやれば、自分の勝ちになるの?」と考える力士が出てきても不思議ではありません。
実は、規定ではわざとやっても反則にはなりません。つまり勝ちとなります。
しかし相手の前袋を掴んだり、横から指を入れる行為は禁止されています。なので、わざとやるというのは極めて困難だということです。
もともと力士はまわしを何重にもきつく締めますから、本来は取れにくいものです。
さらに取り組み中には、行司が力士のまわしの緩みに気づいた場合は待ったをかけて、進行を止め、締め直すことかできます。
このように何重にもまわしが取れるのを防ぐ対策がとられているため、めったに起きないということです。
まあわざと相手のまわしを外そうとする力士なんているとは思いませんが。
まとめ
今回は、まわしの下につけるものは何というテーマで書いてみました。
いかがでしたでしょうか?
大相撲というのは、本当に時分体一つだけで戦っているということがよく分かりました。
そして神事の尊さも感じました。
これからも日本の伝統が守られていってほしいと願います。
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