椎名恵 LOVE IS ALL「30年後も愛される名曲の条件」

椎名惠さんの「LOVE IS ALL ~愛を聴かせて~」、私は本当に大好きです。
時々、無性に聴きたくなります。
まさに名曲だと思います。

調べてみたら、この曲が発売されたのは
1986年の11月なので、今から約30年前の曲になります。

なのに、全く色褪せない。
聴くたびに、新鮮な驚き、そして心地良さがあります。

「LOVE IS ALL」の原曲は
シャーリーンの「愛はかげろうのように -I’ve Never Been to Me-」です。

私は

「椎名恵さんバージョンの方が断然好き」

です。

ただ、シャーリーンの曲がなければ「LOVE IS ALL」
は誕生していなかったので、とても感謝しています。

私は「LOVE IS ALL」が大好きなので、
この曲について、いろいろと書いていきたいと思います。
よろしければ、ぜひお付き合いください。

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1.「男は女の気持ちを、女は男の気持ちを理解できるか?」

私は男性です。
ですが、好きな歌には、女性の歌もたくさんあります。

男性なので、当然、歌詞と同じ体験をすることはありません。
女性の立場で考えることは出来ません。
つまり厳密には共感することは難しいはずなのです。

親や友達などの話であれば、少しは分かるかもしれませんが、
女性側からの恋愛の感情は絶対に体験できません。

なのに、なぜか、共感できてしまう。

共感という言葉は正しくないのかもしれません。
でも、理解できるような気がしてしまうのです。

世の中にある、あらゆる歌は、男性か女性の視点で書かれています。

男性の視点であれば、女性は体験できません。
女性の視点であれば、男性は体験できません。

つまり、永遠に分からない。
どうしても分からない。

だけど、どうしようもなく惹かれてしまう。

名曲というのは、男性や女性という性別を超えます。
年齢を超えます
そして、時代を超えます。

なぜでしょうか?

2.「あなたへの想いとラブレター」

短期的なヒット曲であれば、マーケティングを駆使して作れるでしょう。
でも30年後まで語り継がれる、愛され続ける曲は、ビジネスでは作れません。

「名曲というのは、愛するあなたへのラブレター」

です。

つまり、1人のために歌っているのです。

曲というのは

・歌詞
・曲

も大切です。

でも一番大切なのは、

「歌い手が曲に込める、あなたへの想い」

です。

これらがそろったとき、曲は名曲へと進化します。

名曲というのは時代は関係ありません。

実際に「LOVE IS ALL」は30年前の曲ですが、
これから10年後も愛され続けるでしょう。

なぜ、昔の曲にはこれほど時代を超える名曲が多いのでしょうか?

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3.「作詞家と作曲家の闘いとシンガーソングライター」

昔の歌謡曲というのは、ほぼすべて作詞家と作曲家が作っていました。
つまり歌手というのは、文字通り歌うだけの人だったのです。

ですが、今は

・自分で作詞をする
・自分で作曲をする
・自分で歌う

これらを全て一人で行う「シンガーソングライター」が多くなってきました。

一見すると、一人の人間が作詞も作曲もやって、
つまり全部自分が作ったものを歌う方が、より聴き手に伝わる、
その結果、ヒットするような気がします。

ですが、現状は全く違います。

近年では、CDが売れなくなってきたと言われています。
そしてその原因としてインターネットの存在が挙げられています。

つまり、簡単に手軽に、場合によっては無料で歌を聴くことができる。

だからCDは売れなくなってしまった。
そして、それは仕方のないことなんだ。
それは時代のせいなんだ、俺たちの責任じゃないんだ。

そんなふうに聞こえます。

これは作詞家・小説家の
なかにし礼さんの言葉なのですが

「昔は作詞家と作曲家が格闘しながら、曲を作っていた。
それは本当にのたうち回るほど苦しみながら一曲を作っていた」

こんなことをおっしゃっていたのです。

作詞が先であれば「詞先」と言います。
作曲が先であれば「曲先」と言います。

詞先であれば、作曲家は、詞を変更することは出来ません。
曲先であれば、作詞家は、曲を変更することは出来ません。

つまり、そこには

「曲作りにおける制約」

が存在していました。

作詞家が書いた歌詞は、作曲家に対する挑戦状でもあります。
作曲家が作った曲は、作詞家に対する挑戦状でもあります。

「どうだ、おまえに、これが超えられるか?」

そんなメッセージが込められていたのです。

お互いがぶつかりあって生まれた一曲です。
だから石が磨かれてダイヤモンドになるのです。

そして歌い手は、歌を受け取ります。

ですが、それは他人が作ったものです。
歌詞も自分の気持ちとは、現状とは違っています。
何もかもが分かりません。

でも主人公の気持ちが分からないと、歌は歌えません。

だから歌い手はなんとか、その気持ちを読み取ろうとします。
作詞家の先生は、どんな想いを歌詞に込めたのだろうか。
作曲家の先生は、どうしてこんな曲調にしたのか。

あらゆることに頭を巡らせます。

とにかく自分のことではないので、すべては手探りです。
たとえ1ミリであっても、主人公の気持ちを理解しないといけません。
主人公になりきらないといけません。

ダイヤモンドを更に磨くのが、歌い手の役割だったのです。

ですが、今はシンガーソングライターが全盛の時代です。
一人ですから、詞も曲も自由に作れます。

もちろん、自分で作詞・作曲をして名曲を作る歌手もいます。

でもそれは本当の天才だけです。
ごくごく一握りの歌手だけです。
音楽の神様に愛された人だけです。

自由というのは尊いものです。
ですが、自由の中から名曲は生まれにくい。

「名曲は制約の中から生まれる」

のです。

まとめ

椎名恵 LOVE IS ALL「本当の名曲の条件」というタイトルで書いてみました。
いかがでしたでしょうか?

私の偏見が多いと思いますが、正直に書いてみました。

私は

「話し合いの結果生まれる歌よりも、 闘いの結果生まれる歌」

の方が好きです。

椎名恵さんの「LOVE IS ALL」は

・作詞作曲…Ken Hirsch・Ron Miller
・日本語詞…麻生圭子

となっています。

つまり、原曲とは歌詞が違います。
そして原曲の歌詞の内容と比較してみると、かなり詞の訳し方を変えています。

はっきり言って、

「原曲の歌詞とは全くの別物」

です。

おそらくなのですが、原曲に忠実に訳していたら、
「LOVE IS ALL」は、ここまでの名曲にはなっていなかったでしょう。

なぜなら、そこには闘いがないからです。

麻生圭子さんが格闘して訳されたからこそ、素晴らしい詞になった。
そして歌われた椎名恵さんも、また格闘して、この歌を自分のものにされた。
だから「LOVE IS ALL」は名曲になった。

私はそう思っています。

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