老老介護の問題点と解決策とは?父と母の実態と事件防止対策

老老介護が年々問題になってきていますね。

最近では大山のぶ代さんと砂川啓介さんが話題になっています。

このニュースを見て思うところが多々ありました。

私は父と母を亡くしていますが、実は両親は老老介護だったのです。

そこで子供として感じたことなどを書いていきたいと思います。

「きれい事ではない介護の実態」を正直にお伝えさせていただきます。

よろしければ、ぜひ最後までご覧ください。

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老老介護の問題点とは?

私の実家は九州にあります。

そして現在九州の実家に住んでいます。

しかし以前は東京で働いていました。

実家には両親が2人で住んでいたのですが、あるとき母が病気にかかってしまいました。

母はしばらくの間は歩けたのですが、ある日つまずいて足を骨折してしまったのです。

そしてそれが原因で歩けなくなってしまい、その後車イス生活になってしまいました。

それまでは父と母の2人でささやかですが年金も支給され、幸せな生活を送っていました。

それが母の車イス生活によって一変してしまったのです。

父が母の介護をすることになってしまったからです。

父はそれまでは健康そのものでした。

・タバコは吸わない

・酒をも飲まない

・早寝早起き

・穏やかな性格

・真面目

何一つ病気になる要素はありませんでした。

しかし、母の介護をするようになってから、明らかに体調を悪くしてしまいました。

私もなんとかしたかったのですが、東京にいたためどうすることも出来ませんでした。

子供の私が感じた老老介護の一番の問題点は「介護をする人の健康状態の悪化」です

元々体力のない老人なのに介護という重労働をすることによって体がおかしくなってしまうのです。

私はその後、九州の実家に戻って来て、父と2人で母の介護をしました。

このときに感じたことがあります。

それは

「老老介護は、介護される人よりも、介護する人が先に潰れてしまう」

ということです。

繰り返しになりますが、私は父と2人で母の介護をしていたのです。

それにも関わらず、1日が終わる夜になると、私は疲れ果てていました。

もう何も考えたくないくらいにです。

それまで母の介護を父が1人でやっていたことが信じられなかったです。

介護というのは2人でやってもきついです。

それを1人でやっていた父は、いったいどれだけの体力を削り取られていたのでしょうか。

まさに父は自分の命を削って母の介護をしていたのです。

私はこの話を美談にしたいのではありません。

むしろ私は、父は間違っていたと思っています。

それまで健康だった父が、母の介護によって体調を悪くしてしまいました。

そして、ついには自分が病気になってしまったからです。

そして父は母よりも先にこの世を去ってしまいました。

私は父と母の子供です。

ですから父も母もどちらの命も大切です。

比べられるものではないということはわかっています。

ですがあえて書きます。

病気だった母が亡くなるのはとても悲しいことだけれど、納得は出来ます。

病気になったり、介護が必要になるケースは誰にでも起こりうることだからです。

しかし父は違います。

父は母を介護するまでは健康だったのです。

そしておそらくですが、もし母の介護がなければ、父は少なくともあと10年以上は生きていたと思っています。

間違いなく日本人の平均寿命までは生きていたと確信があります。

それなのに、介護される母よりも、介護する父の方が先に亡くなってしまったのです。

私は、どうしてこんなことになってしまったのかと考えてみました。

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老老介護に解決策はあるの?

ニュースなどで老老介護問題を見ても、ピンとこない方も多いと思います。

おそらくなのですが、

「なんで老人ホームに預けないの?」

こんな風に思っているのではないでしょうか?

これは全くその通りです。

この通りにすれば、少なくとも、介護する側の健康は守られます。

なのになぜそうしないのでしょうか?

もちろんお金の問題もあると思います。

老人ホームを利用するためのお金です。

確かにお金は必要です。

しかし今は福祉の制度が充実していて、自治体からの補助金などもあります。

ですから全員ではないですが、老人ホームを利用することは可能だと思います。

では金銭面でも問題ないのになぜそうしないのでしょうか?

それは老人ホームに預けることによって早く亡くなってしまうのではという恐怖があるからです。

これは老人ホームで酷い扱いを受けるという意味ではありません。

慣れない環境に入ることで感じるストレスや寂しさなどで病状が悪化し、そして亡くなってしまうのではという意味です。

両親は介護で、訪問看護というものを利用していました。

訪問看護にもいろいろあると思いますが、母の場合はリハビリやお風呂などが主でした。

父が介護を休める束の間の時間でもありました。

でも訪問看護があるのは週に2、3回。

時間は1時間程度です。

それ以外は24時間の老老介護が始まるのです。

なので訪問看護やデイサービスを利用したとしても、老老介護の問題は解決できません。

ではどうすれば老老介護の問題を解決出来るのでしょうか?

これは私の経験からこう断言できます。

「老老介護の問題を解決するには子供の説得が必要」

これが私が今、一番感じている解決策です。

母はたまにですが、病院に短期間入院することがありました。

検査入院というものです。

期間は短かくて、数日~1週間程度でした。

それでも母は時々、入院することを嫌がりました。

「家にいたい。家族と一緒にいたい」

こう言っていたのです。

それを父や私がなんとか説得していた感じです。

父はなぜ母を老人ホームに預けなかったのか?

それは母が老人ホームで1人になってしまうと、精神的に参ってしまって、亡くなってしまうと恐れていたからだと思うのです。

恐らくですが、父は母の介護を通して、自分の体調の悪化に気付いていたと思います。

それでも老老介護を続けたのは、母に1日でも長生きしてほしかったからだと思うのです。

自分を犠牲にして、母の命を伸ばしたのです。

でも繰り返しになりますが、私はこのことを美談にしたくありません。

今でも、父は母を老人ホームに預けるべきだったと思っています。

もしそうしていたならば・・・

母はもともと病気でしたから、今は生きていないでしょう。

しかし父は間違いなく生きていたはずです。

子供としてはもちろん父も母も長生きしてほしいです。

ですがそれが叶わなかったとしても、父と母どちらかには生きていてほしいのです。

父も母も失うのは、子供にとってあまりにつらすぎるからです。

老老介護を解決するためには子供の説得が必要になります。

私のようなケースであれば、

・父に対しては「なぜ母を老人ホームに預けないといけないのか?」

・母に対しては「なぜ母は老人ホームに入らないといけないのか?」

このことを充分に説明する必要があったのです。

父に対しては、母を預けないと、父が潰れてしまうことを。

母に対しては、母が入らないと、父が犠牲になってしまうことを。

すぐには納得してくれなくても、我慢強く説得する必要があったのです。

父が母よりも先に亡くなったとき、親戚や周りの人たちは父を褒めてくれました。

よく頑張ったと。

確かに父は頑張りました。

自分の命を削って。

でも私は皆と同じように、美談には出来ませんでした。

そして美談にしてはいけないと思いました。

「介護する人が犠牲になってはならない」

こう強く思うのです。

老老介護問題を解決するためには、老人ホームに預けるのがベストだと思っています。

そしてそのためには、子供が親を説得することが大切などです。

親同士では決して上手くいきません。

どうしても子供の力が必要なのです。

老老介護の事件防止対策

最近では老老介護による事件をよく耳にするようになってきました。

あまり詳細には書けませんが、介護している側が疲れ果てて・・・というものです。

この老老介護による事件の本質というのは、実は経験者でなければ分かりません

私は父が亡くなってからしばらく、1人で母の介護をしてきました。

もちろん訪問看護やたまに検査入院はありましたが。

そのとき思いました。

「これは自分が先に潰れる。絶対にもたない」

そう感じたのです。

1人で介護をするというのは想像を絶するものがあります。

自分は学生時代に部活で鍛えられたとか、仕事でいつも体力を使っているとか、そういうのは関係ありません。

私はまだ若いです。

しかしそれであっても介護というのはとてつもなくきついのです。

それが老老介護になれば、もう想像もしたくないです。

体力が持つ訳がないのです。

老老介護問題の本質は実は体力ではありません。

もちろん体力も関係はあります。

介護をすれば疲れますから。

ですが私は経験者としてこう言えます。

老老介護の一番の問題点、それは

「先が見えないこと」

です。

これは経験者でないと分からない感覚です。

例えば子育ても大変ですよね。

子供を育てるというのは本当に大変なことです。

しかし子供の場合であれば、

・1年後に保育園に入る

・3年後に小学校に入学

・9年後に中学校に入学

こんな風に子供の先が見えるのです。

ですから大変でも頑張れるのです。

「先が見える」というのは本当に重要なことです。

目的地が見える、ゴール地点が見えるということだからです。

しかしこれが介護になると違ってきます。

「介護は先が見えない」

のです。

これが体力以上に、介護する人の心のエネルギーを奪ってしまうのです。

私は母を介護しているときにこう思いました。

「母には長生きをしてほしい。でもこんな生活がいつまで続くのだろうか」

そう感じてしまったのです。

そしてこうつぶやいてしまいました。

「先が見えない…」

私は老老介護による事件のニュースを見たときに思います。

もちろん決して許されることではありません。

ですが、どうしても一方的に責める気にはなれないのです。

擁護しているわけではありません。

でも介護のつらさを知っているだけにそう思ってしまうのです。

こういった老老介護の事件は、介護をしている人にとって決して他人事ではありません。

自分が当事者になる可能性があるからです。

ですから私は本当にどうしても無理だという方以外であれば、老人ホームを利用してほしいのです。

そしてどうせ無理だと初めから諦めずに、自治体に相談してほしいのです。

もちろん住んでいる地域によって差はあると思いますが、最近の福祉は充実していて補助金もいただけることが多いです。

だから自分だけで抱え込まずに相談してほしいと思っています。

まとめ

老老介護の問題点や対策などについて書きました。

これからますます高齢化社会になっていきます。

そうしますとますます老老介護の問題が増えていくということになります。

そのためには対策が必要です。

自分で出来ることもあります。

そして自分だけでは出来ないこともあります。

老老介護の問題を解決するためには、人に頼ることが絶対に必要です。

ですから我慢せずに、人に頼ってください。

それが介護する人にとっても、介護される人にとっても幸せなことだからです。

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